タスペーサーを使わないと起こる不具合とは?
タスペーサーとは
タスペーサーとは、スレート屋根を塗装する際に不具合が起きないようにする部材です。
タスペーサーを使わないと起こる不具合とは?
スレート屋根を塗装する際に、屋根材と屋根材の合わせ目にある隙間が塗料で塞がってしまうことがあります。
その隙間が塞がってしまうと、雨漏りの原因になることがあります。
30年以上前のことですが、スレート屋根の塗り替えが行われ始めた頃に、「屋根を塗った後で雨漏りする時がある」というようなトラブルがポツポツと起きるようになりました。
「縁切り」とは?
雨漏りをしないように屋根を塗ったのが原因で雨漏りしてしまうのでは本末転倒で、屋根を塗らない方がマシです。
しかし調査をしてみると、屋根を塗って雨漏りになった原因は塗料で隙間を埋めてしまった事だと分かりました。
つまり、屋根の隙間を埋めないように塗装をすれば良いのです。
そうすれば雨漏りの原因が出来ず、雨漏りには繋がりません。
そこで、もしも屋根を塗装をした後で隙間が埋まってしまった場合には、「縁切り」をすることになりました。
縁切りとは、隙間が埋まってしまった部分をカッターやヘラ・皮スキなどで「縁を切り、屋根と屋根の隙間を開ける事」です。
縁切り不要の「タスペーサー」の登場
しかし、一度塗料で塞いでしまった部分を切って開いていく作業は結構大変です。
屋根の隙間を埋めない塗り方もあるのですが、
・塗ると埋まってしまうようにしか塗れない業者さん
・塗ると隙間が埋まってしまう、特別な屋根材を塗りたい場合
・既に1回塗ってある屋根に再塗装をしたい場合
このような場合に「縁切り作業」を不要に出来るように開発されたのが「タスペーサー」です。
タスペーサーを使うと雨漏り防止になる仕組み
「タスペーサー」は、屋根の隙間に差し込む【クサビ】のようなものです。
物理的に屋根の先端に2㎜~3㎜の空間を開けてしまうので、さすがに塗料でその隙間は埋まらなくなります。
こうしてスレートの板の間にタスペーサーを挿入しておけば、どのような場合でもスレート屋根の先端が埋まってしまうことを防ぐことができるようになりました。
タスペーサーの必要性
屋根の塗装をする時に、どの現場でもタスペーサー工事が含まれている場合があります。
しかし全てのスレート屋根が、塗ると隙間が埋まるわけではありません。
施工上の不備か職人の技術不足が不安な業者は、職人に技術がない為あらかじめタスペーサーを取付けておかないと雨漏りしてしまうかもしれないので心配だ...という業者側の都合な場合もあります。
タスペーサーとはあくまでも確実な縁切りを行う為の補助的な部材であることを知っておく必要があります。
タスペーサ-の画像集
タスペーサーを取付けているところ |
タスペーサーは、屋根の中塗りが終わった時に取り付ける |
タスペーサーの取付ける場所と数 | 現場に持ち込まれた、タスペーサーの箱です |