屋根が急勾配な場合の高圧洗浄で気を付けている3つのポイント
- 投稿日:2016年 12月23日
- テーマ:その他 / 工事のポイント・注意点
屋根を塗装する前に必要な「高圧洗浄」の工程の中で、今回は特に屋根が急傾斜な場合のポイントをお伝えします。
3階建ての家などでは部屋の天井や壁が斜めに削られている事があります。
その外側は急傾斜の屋根になっていて、塗装をする時には足場を組まないと作業が出来ません。
そんな急傾斜屋根で足場を架けた時の高圧洗浄ではどんなポイントや注意点があるのでしょうか?
大事な3点に絞ってお伝えします。
1. 急傾斜の屋根を高圧洗浄するには「屋根足場」が必要
急傾斜の屋根を洗浄するのに必要な屋根足場は、主に「単管パイプ」や「ビケ足場のパイプ」を使います。
形状は【やぐら状】に組んだものが一般的です。
ただし、「足場」とは言っても、落ちないように足を支える横棒が一本あるだけといったイメージです。
つまり普通の外壁の足場とは違い、平らな足場の上に乗れる訳ではありません。
1-1. 急傾斜屋根に組む足場の形状
急傾斜の屋根を洗浄するのに必要な屋根足場の形状は、写真のように【やぐら状】に組んでいきます。「足場」とは言っても、落ちないように足を支える横棒が一本あるだけといったイメージです。
つまり普通の外壁の足場とは違い、平らな足場の上に乗れる訳ではありません。
2015年4月2日 杉並区T様邸 施工事例はこちら→ |
2015年3月17日 杉並区T様邸 施工事例はこちら→ |
1-2. 急傾斜屋根の洗浄にはネットが高めに欲しい
急傾斜の屋根を洗浄するには、足場のネットが高めに無いと洗浄水の飛散が増えてしまいます。
費用にも関わる部分ですが、屋根に上る用の足場以外の外壁側の足場を少々高めに作ってネットを張りたいところです。
2016年11月24日 世田谷区U様邸 |
2015年3月17日 杉並区T様邸 施工事例はこちら→ |
2. 急傾斜屋根を洗浄する時のポイント
2-1. 屋根足場の上は滑りやすい
コケと水でさらに滑りやすいので慎重にゆっくり作業をしないと危険です。作業は急傾斜の屋根の上に乗って、そこに足を架けて行います。
屋根ですから、特につかまるところも無いのでバランスを崩したら落ちてしまいます。
屋根足場に乗る時はパイプ1本の上 2014年6月21日 武蔵野市N様邸 施工事例はこちら→ |
2007年8月3日 三鷹市様邸 |
2-2. 急傾斜屋根の洗浄は水しぶきが飛びやすい
屋根が急傾斜だと洗浄水の水しぶきが飛び散りやすくなります。飛び散った水は近隣の家に舞ってしまいます。風の影響でも水が飛ばされやすくなりがちです。
急傾斜の屋根は近隣の屋根より高い場合が多く、汚れた水を飛ばさないように気を付けて作業をしないといけません。
2016年10月22日 世田谷区Y様邸 水の飛び跳ねに気を付ける |
2015年2月18日 板橋区T様邸 水の飛び跳ねに気を付けるだけでなく、滑らない・洗浄作業をきちんとすること |
3. 道具・用品のポイント
高圧洗浄の作業は同じでも、急傾斜屋根の洗浄に限って特に気を付けるべき道具や用品のポイントも幾つかあります。3-1. 洗浄機
昔の自分の体験談になりますが、初めて3階建ての屋根を洗浄しようとしたら、いつもとは明らかに洗浄の圧力(パワー)の違いを感じたことがありました。原因は地上からの高さがいつもの2階から3階へと上がった事でした。
(エンジンのパワーが落ちると、圧力でホースに振り回されないので安全面では良い事かもしれません)
ただし、花まるリフォームでは150キロ圧のエンジン式洗浄機を使いますが、1サイズ小さな洗浄機の場合ではパワー不足でコケが落としきれないか、とても時間が掛かってしま良そうです。
電気式の洗浄機ではホースが届かない可能性も出てきます。
3-2. ガンのランス
洗浄機の先の筒は「ランス」と言って、用途や好みに合わあせて交換が可能です。洗浄面の傾斜角度に合わせた体勢で作業を行える事は、危険な作業であるほど重要です。
職人によって体型や好みの長さに違いがあるので、会社で各種の長さのランスを揃えておくのは安全管理上でも作業クオリティー上でも必要なことです。
3-3. ガンのノズル
またまた細かいですが、洗浄機の水の出る先は「ノズル」と言い、これも各種の中から交換が可能です。花まるリフォームでは必要が無いので採用していないのですが、洗浄機のパワー不足を補うために「ターボノズル」と言うノズルがあります。
このノズルは普通のノズルと比べて機構上洗浄水が飛び散りやすいので、急傾斜屋根の洗浄には不向きだと思います。
3-4. 履物(長靴)
急傾斜屋根の洗浄だから特に、履物(長靴)には気を付けたいものです。上記にもありますが、屋根足場はパイプ1本に乗らなければいけない場合もありますし、屋根に足を付けるにしても滑りやすく危険です。
ポイントは当選靴裏の防滑処理です。
生ゴム素材がベストですが、少々探さないと見つかりません。
命を預ける部分なので大切に選ばなければいけません。
3-5. 服装
急傾斜屋根の洗浄で特に服装に気を付けることは無いのですが、春秋時には塗れて風に吹かれると身体が冷えて体調を崩しかねません。とは言え、着過ぎて汗をかいても同じことになります。4. まとめ
急傾斜屋根の高圧洗浄で気を付ける事をまとめると下記のポイントに集約されます。- 急傾斜屋根は他の場所よりも危険度が高いので、安全に十分注意すること
- 急傾斜屋根は、洗浄水が飛散しやすいので、その点も十分注意すること
外壁や屋根の塗装ではどんな工事をしているのか、分からなかったり知らなかったりすることの中で参考にして頂ければと思います。