サイディングのコーキング目地が切れる3つのパターンとは?
- 投稿日:2015年 12月11日
- テーマ:外壁塗装の不具合と対処法
現在の新築戸建住宅で一番多く使われている外壁材はサイディングです。
サイディング外壁は、目地をうめているコーキングが切れてしまうと雨漏りに繋がりかねません。
ですから外壁塗装を行う際にはきちんとチェックしたい重要な部分です。
ただ、どの程度の亀裂までが危険かどうかが分からず、工事の時期の判断はが分かり辛いものです。
そこ今回は、サイディング外壁でコーキングが切れる時の3つのパターンについて事例を交えて解説します。
サイデシング外壁の塗装をする時には、必ずコーキングの交換が必要ですので
工事の時期を見極める参考にしてみてください。
1・サイディングの特徴は?
まずは「サイディング」とは何なのか?から少しおさらいしてみましょう。
「サイディング」とはサイディングパネルの略称です。
外壁を現場で塗っていくモルタルとは違い、
あらかじめ工場で作ったパネルを現場で貼っていきます。
各ボードの貼り合わせ部分のジョイントには継ぎ目(目地)が出来るので、
雨水が入らないように目地をコーキングで埋めなければなりません。
サイディングと一口に言っても、色々種類があります。
今回はその中でも一番一般的な「窯業系(ようぎょうけい)サイディング」と言う
セメント類を圧縮した材料でできたサイディングについてのお話になります。
2・コーキング?シーリング?
サイディングには継ぎ目があり、そこを埋めるためにゴム状の目地材を入れて埋めてあります。
この目地材は、人によって
「シール(材)」又は「シーリング」と呼んだり
「コーキング」と呼んだりしますが、実はどちらも同じものです。
(ここでは一般的に多く使われている「コーキング」と呼ぶようにします。)
※「コーキング」というのは昔あったシーリング材の商品名で、それを誰もが「コーキング」と呼ぶようになってしまったのだそうです。
3・コーキングが劣化する時の3つのパターン
コーキングが劣化すると、写真のようにパネルとパネルの間の継ぎ目が切れてしまいます。
継ぎ目が切れてしまうと雨水が入ってしまいます。
しかしこれは10年程度経つと自然に起きてしまう現象です。
塗装と同じようにコーキングも、紫外線や気温の上下によりどうしても劣化してしまうのです。
サイディングの目地コーキングが劣化する時には、いくつかのパターンがあるので、
それを順番にお伝えしていきましょう。
3-1 コーキングの端が切れる
3-1-1 サイディングとコーキングの端が切れ始める
このようにコーキングの端が切れてくるのが、劣化の症状としては一番多いパターンです。
この症状をは正確には「劣化」とは言えないかもしれませんが、
切れてしまっていては目地としての機能を果たしていません。
コーキング目地に向かって正面から見ないと分からない場合もありますので、
よく見ないと見つけられないかもしれません。
写真の程度のヒビ割れから大きく雨漏りする事はあまりないとは思いますが、
こうなっている部分を見つけたら、下記のような亀裂が他の場所にある事が多いので
チェックした方がよさそうです。
3-1-2 コーキングの左右が切れてくる・・・
コーキングの劣化が進み、サイディングの伸縮に耐えられなくなってくると
どちらかの端が切れてしまい、片側しか付いていない状況になります。
このように分かりやすければ気が付くことも多いかもしれませんが、
高い所や見えにくい場所でこのように亀裂が入ってしまうとかなり危険です。
3-2 コーキングにヒビが入る
3-2-1 コーキングにヒビが割れて切れてくる
コーキングとサイディングの両端は付いているけれど、
コーキング本体がヒビ割れてくることがあります。
こちらの症状は、まさに「劣化」と言えます。
これが進むと下記のようになっていきます
3-2-2 コーキングが切れて下地が見える
コーキング本体の劣化が進むと、中央部分が切れてしまいます。
下地まで丸見えになっていますので、雨水はサイディングの裏側まで確実に入ってしまっています。
このようになっているのは特殊な例では無く、結構頻繁に見られる例です。
確かに全てのお家で室内にまで雨漏りしているわけではありません。
この状況では「大丈夫ですよ」とは言えません。
下地まで劣化していないか心配な状況です。
3-2-3 コーキングが無くなっている
このようにコーキングがほとんど無くなっている目地もあります。
このようになっていても、室内に雨漏りが無ければ「知らぬが仏」なのかもしれませんが、
実際には下地の劣化は進んでいて、いつ雨漏りが起きてもおかしくない状況と言えます。
このよな場所が目に見える場所にだけあるとは限りませんので、
見えていなくても足場を組んでチェックする必要があります。
3-3 コーキングが外れている
コーキングがサイディングから外れているケースもあります。
このようなコーキングは弾力が無く、カチカチに固まっています。
状況としては目地が無くなっているのと変わりありませんので、
下地が危険な状態です。
3-4 【番外編】サイディングがズレてしまうと・・・
コーキングの劣化では無いですが、サイディング本体が反って手前にズレてしまう事があります。
コーキングがどんなに伸びても、これでは切れてしまいます。
サイディングの板は横に細長い為、反ったり伸縮したりしやすい性質があります。
建物によっては、写真のように著しいズレがあり、反ったサイディングを押し込めるのに、
ビスで打ち込まなければならないことも多いものです。
4・まとめ
いかがでしたか?
コーキングが切れている場合には。おおむね上記の3つのパターンのどれかに当てはまっているかと思います。
また、症状の進行度合いや最後にはどのようになってしまうのかもご理解いただけたのではないでしょうか。
今回お伝えした3つのパターンのようにサイディング外壁は、継ぎ目のコーキングがパッキンの役目を果たしています。
コーキングが切れていたら雨水が確実に入っていますので、見えない下地の材木がが腐ってしまったり、釘やビスが錆びてしまいます。
最終的には、最後の事例のようにサイディング板が反ってしまいさらに雨水が入ってしまうことになるのです。
出来れば半年~1年に1度は、ご自分で外壁の周りをチェックして、今回の事例を参考におかしなところは無いか様子を見て見ることをお勧めします。
もしも、10年以上経っていておかしなところが見つかったら、築年数などとも照合して一度専門家の診断を受けてみた方がよいでしょう。
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