地球温暖化と言われて何年が経つでしょうか?
毎年7月から9月までの約3か月は気温が35℃を超える日が続きます。
ですから外壁塗装で屋根も塗る場合には遮熱塗料で暑さを何とかしたいものです。
ただ残念なことに…
室温が10℃も涼しくなったり、電気代が40%節約出来たり…そんな夢のような事はありません。
どの塗料でも同じですが、その効果や寿命についてお客様に説明・解説するのは我々業者の役目ですので、各塗料についてしっかり吟味しなければなりません。
そこでここでは、私たち花まるリフォーム独自の視点で遮熱塗料の効果や実力について解説をしていきたいと思います。
目次 |
遮熱塗料を塗ると室内温度はどのくらい下がるのでしょう?
メーカーカタログには、劇的な効果を期待させる図やサーモグラフィーがあり、業者ホームページには「エアコンが要らなくなった!」というような施工事例の声があります。
それらが全くの「ウソ」とは言いませんが、「本当のところ」で言うと…
都内近郊で最も一般的な【木造2階建・スレート屋根】の場合では
37℃の日に、35℃くらいに感じることが出来る…かも、といったところです。
マイナス2℃違えば、体感でもそれなりに涼しく感じられますので
期待する効果を理解してさえいれば、十分納得できる範囲です。
しかし、遮熱効果の劇的な部分を抽出して過大な期待を煽るようであれば、価格も跳ね上がり期待外れの結果になりかねません。
正しい期待と効果(価値)を適正な価格で提供していかなないと、結局遮熱塗料の普及にまで悪影響を及ぼしてしまいます。
このような事が起きてしまう原因の一つに、遮熱塗料の効果を表記する統一規格がまだ無い事があります。
規格が無いので「言ったもん勝ち」の状態で、誇大広告的な表現への規制や、誇大効果を比較する術が無いのです。
このような状況だと国の省エネルギー政策にも消費者にも悪影響を及ぼします。
そこで経済産業省が平成20年に遮熱塗料のJIS規格制定のために動き始めました。
その文書の冒頭で、JIS規格制定の理由と必要性が記されているのが以下の文章です。
太陽光を反射することにより、建物や道路表面の温度上昇を抑えることができる遮熱塗料は、近年、都市部を中心に問題となっているヒートアイランド現象の効果的防止策として期待されている製品です。 現在、遮熱塗料は、メーカー各社で開発が進められ、一般に市販もされていますが、製品の性能である反射率を測定する方法については各社が独自の方法を採用しているため、購入者がその性能を客観的に評価することが困難な状況にありました。 ※遮熱塗料の性能評価のためのJISを制定 https://www.jisc.go.jp/newstopics/2008/20080919syanetutoryou.pdf
このデータによると、ある遮熱効果の参考値が以下のように記されています。
・気温が30℃を超えた室内では【気温の差が1.7℃~2.2℃】あった。 ・エアコン稼働実験にて【電力削減結果が7>%】あった。
ただし、この中には下記の注意点が付け加えられています。
① JIS規格の遮熱塗料を「屋根用」に限定した ※ 外壁には該当できない |
② 日射反射率は色(明度)による影響を受けること ※ 暗い色では涼しくなりにくい |
③ 耐候性など、屋根用塗料としての品質要求も満たす必要があること ※ 塗料の基本性能的を満たしていない場合がありそうだ |
④ 使用者と、消費者がその製品がもつ性能を客観的に評価することが困難な状況にある ※ 塗装業者がお客様を騙しても分かりにくい |
現在は上記の規格を元に「遮熱塗料の省エネルギー性能のJIS規格」を作っていますが、予定では平成29年以降になるようです。
※塗料の省エネルギー性能評価方法調査 - 経済産業省
http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2013fy/E003071.pdf
いずれこのJIS規格が出来れば、遮熱性能を満たさない塗料は淘汰されてしまう筈ですので、予定通りに調査が進むのを待ちたいと思います。
「遮熱塗料を屋根に塗ると太陽光の反射率が上がり、屋根の表面温度が上がりにくくなります」
とカタログには書いてあります。
確かにその通りなのですが、問題は屋根の表面温度では無く「室内温度」への影響です。
実は家の素材や形状により、効果を発揮しやすい家と効果を発揮しにくい家があります。
では、遮熱塗料を塗って効果が得やすい家とはどんな家なのでしょうか?
そのパターンを3つお伝えします。
ちなみに、遮熱塗料を塗ると冬の太陽光まで反射して寒くなるのでは?…というご質問をよく頂きますが、遮熱塗料を塗ると冷たくなるという事は無いので冬場の影響は無いようです。
遮熱塗料が一番効果を発揮するのは「金属屋根」で、素材の種類は
【トタン】【ガルバリウム鋼板】【アルミ】です。
金属屋根は屋根材の中で表面が一番熱くなるので、遮熱塗料が効果を発揮します。
・金属は「熱伝導率」が他の屋根材よりとても良い
・金属屋根は薄いので、表面温度がすぐ裏に伝わる
このことから、太陽光が当たった部分の熱が【速く】【無駄なく】裏側に伝わります。
実験の結果では、同じ場所に置いたスレート屋根との温度差は約10℃を超えます。
よく「車のボンネットの上で目玉焼きが焼ける」という映像を目にしますが、金属屋根でも同じようになるのでフライパンの下で生活しているようなものです。
瓦やスレート屋根は、熱伝導率や素材の厚みが金属板とは格段に違います。
また、瓦は下地との隙間があり通気層があります。スレートも少ないですが重ね目を通気するので暑くなりにくい構造です。
もちろん瓦が塗装可能な場合や、スレート屋根の場合でも遮熱塗料で塗る場合があります。
特にスレート屋根は外壁と同様に塗装をしたい部分なので、どうせ塗るなら遮熱塗料で塗りたいものです。
天井が吹き抜けている家も、夏の暑さには悩まされてしまいます。
部屋全体の容積が増え、熱い空気を溜めてしまうので冷房が効かないためです。
特に吹き抜けた天井が平らでは無く斜めになっていると、遮熱塗料が効果を発揮します。
・吹き抜け天井の屋根は、ガルバリウム鋼板が多い
・斜め天井には小屋裏空間が無く、断熱材があっても小屋裏換気が十分出来ない場合が多い
このことから、屋根材の裏側まで伝わった熱が【速く】【無駄なく】室内天井面に伝わります。
天井が吹き抜けているお部屋で脚立を立てて登ると、一気に汗が噴き出て目がくらむほどです。
屋根裏(小屋裏)に空間があるという事は、そこに「空気の層」があるという事です。
実は「空気の層」は熱伝導率が低く、金属(鉄)が84とすると0.024しか熱が伝わりません。
この割合で計算すると鉄は空気の3500倍も熱を伝えてしまうのです…
さらに、屋根裏にあるその熱い空気は「軒裏換気口」や「棟換気口」から自然に排出されますので、常に熱いままという訳ではありません。
このように、吹き抜けていて屋根裏の仕切りが無と、屋根の表面温度がほとんどダイレクトに近い状態で室内に入ってしまうので、遮熱塗料で少しでも屋根の表面温度を抑えておく必要があります。
3階建ての最上階は、不思議と2階建の最上階より暑いように感じます。
上記の理由と複合的な気もしますが、木造3階建が一般的になり遮熱塗料の需要も増えてくるものと思われます。
特に壁が斜めでその外が屋根になっている場合には、遮熱塗料が効果を発揮します。
・3階建の斜め壁の部分には、特に日差しが良く当たる場合が多い。
・3階建の場合屋根の軒先の出幅が無い場合が多く、外壁にも全て太陽光が当たってしまう。
・3階建の最上階も小屋裏空間が無く断熱材があっても小屋裏換気が十分出来ない場合が多い
・3階建の最上階は日が良く当たり、天井が低い場合が多く、暑さが部屋にすぐこもる。
これらのことから、3階建の最上階の部屋は2階建より暑くなる傾向があります。
3階は子供部屋という場合が多いので本人たちにも親にも、その暑さが分からないかもしれません。
ただし、暑くなる条件を考えると、3階建ての最上階は確実に遮熱塗料が効果を発揮すると言えます。
2階や3階にリビングがある場合、家族が集まる部屋が常に暑いことになります。
家族が集まるためのリビングが暑くて居づらい場合は遮熱塗料を試してみる価値があると思います。
・2階のリビングは窓の開口部が多く日差しが良く当たり、そもそも暑い場合が多い。
・二世帯住宅の場合で2階の世帯は全室最上階なので、涼しい部屋がどこにも無い。
・2階にリビングには吹き抜け天井になっている場合が多い
・2階のリビングには天窓が付いていて、冬は良いが夏は暑い。
特に2世帯住宅の場合には、本当に逃げ場が無く0.5℃でも下がれば省エネにも繋がりますので、遮熱塗料はコストパフォーマンスの上でもお得な選択と言えます。
簡単にまとめると、遮熱塗料が効果を発揮しやすい家とは「暑くなりやすい家」です。
・金属の屋根
・吹き抜け天井
・3階建て
・2階にリビング
これらの「暑くなってしまいやすい条件」を少しでも緩和したい場合には、遮熱塗料の出番と言えるでしょう。
遮熱塗料の効果を考えるときに実証実験は欠かせません。
花まるリフォームでは3年間にわたり検証を行い、遮熱塗料の実力を確かめてみました。
実験方法は照明器具などの疑似実験では無く、写真のように実際の太陽光による計測です。
スレート屋根用の実験には本物のスレート屋根材を買ってきて、各社の遮熱塗料を塗っています。
金属屋根用の実験には塗料の缶に各社の遮熱塗料を塗っています。
スレート屋根の表面温度を計測した結果は、表のような結果となりました。
新品の屋根材と遮熱塗料との温度差は最大でマイナス7℃。
各塗料による性能差はあるもののどの塗料も遮熱効果が実証されています。
この実験で遮熱性能が高かったのは水谷ペイントの快適サーモUで、平均して5℃以上低くなっています。
塗料の缶を金属屋根に見立て表面温度を計測すると、スレートの表とは違い温度の落差が激しいのが分かります。
特に、2012年の8月8日~24日までの区間では、気温が横ばいなのに屋根温度には上下があり、金属の場合は気温の変化よりも直射日光の影響が高いと分かります。
同時に曇っていて蒸し暑い日には遮熱機能はあまり働かないのも分かります。
この実験で遮熱性能が高かったのはエスケー化研のクールタイトSiでした。
ほぼ全区間で温度が一番低く、一般塗料と比較して11℃も低い時があります。
実は遮熱効果を得るちょっとした裏ワザがあります。
写真のように「薄い・明るい色」で屋根を塗装するのです。
思い出して下さい、黒い色は熱を吸収しますが、白い色は反射します。
ですから、今の屋根の色が黒っぽい場合は、一般塗料でも今までより明るめの色(グレーなど)を塗れば、屋根の表面温度を抑えることが出来ます。
ただしこの方法には注意点があります。
白い色は紫外線劣化に弱く、黒い色を塗った時と比べて、塗料の寿命が【短く】なります。
もちろん色によっては汚れも付きやすくなります。
あくまでも、濃い色よりは薄い色の方が表面温度が下がる、という裏ワザのお話です。
…となると、遮熱塗料で薄い色を塗ると最大の遮熱効果が期待出来る事になります。
この場合、費用は掛かりますが遮熱効果を重要視するのであれば、白い色でも塗料の寿命を延ばす塗料があります。
仕上げ塗りに保護クリヤーを塗ることで、薄い色でも寿命が延びるのです。
費用は少々掛りますが、このように工夫する事も出来ます。
このように、夏の暑さを「少しでも何とかしたい」という場合にピッタリなのが【遮熱塗料】です。
今の日本で「夏の暑さは気にならない」という方はいないと思うので、ほぼ全員が遮熱塗料で塗りたい筈…
そうであれば、屋根塗装の際には遮熱塗料が標準仕様であるべきです。
そして、遮熱塗料の仕入れ価格も段々リーズナブルになり、そんなにプレミアム商品でもなくなりつつあります。
と言う事は、見積り金額もリーズナブルの方向に反映されて良い筈です。
一般塗料と遮熱塗料での見積もり金額の差が15万円以上であれば、期待値を上げ過ぎた価格と言わざるを得ません。
ここは私の個人的な意見ですが、塗料メーカーは屋根の塗料を全て遮熱機能を標準装にし、一般の屋根用塗料は廃版にすれば良いのに…と思ってしまいます。
そこで、遮熱塗料を標準的に扱うにはどうすれば良いのかを考え、花まるリフォームでは数年前から【遮熱塗料キャンペーン】をずっと続けてきました。
仕入れ価格分の負担も無く、一般屋根塗料と同額で遮熱塗料を塗れるアイデアです。
屋根の色を限定させて頂き、スレート屋根で一番多い【黒系の指定色/1色限定】で遮熱塗料に無料で変更可能としています。
現状がグリーンやこげ茶の家でも、屋根黒になって変になってしまう事はあまり無いのでほとんどの方が利用されています。
時期をみて、グレーも指定色に加えようかと思っていますので、ご興味がある方はお問い合わせ下さい。
また、黒やグレー以外の色で遮熱塗料を塗りたい場合の費用でも、仕入れ価格+諸経費(在庫保管費・廃材処分費など)のみ、平均5万円前後のアップ幅で一般塗料から遮熱塗料に変更が可能です。
遮熱塗料が無料!?
遮熱塗料を一般仕様に!キャンペーン
のお知らせ
花まるリフォームでは、通常の屋根用塗料の価格のまま、
追加料金一切無しで遮熱塗料を塗る事ができる
無料アップグレードプランがあります。
キャンペーンの内容は・・・
① 外壁塗装+屋根塗装の工事
② 初めての塗り替えの場合
③ 屋根の色が当社指定の【黒系】の場合(新品屋根の黒と近似色)
※ 既存の屋根色が黒系が多く、皆さんが同色でシェアして頂くことでコストを還元します。
記事内にもあるように、
約6万円~12万円もお得です。
お見積りは無料ですので、是非ご利用下さい。
ご応募方法①・・・下記フリーダイヤルにてお電話下さい。 (遮熱塗料のキャンペーン希望:とお伝え下さい) 電話:0120-870-346 |
ご応募方法②・・・メールの方は、こちらの お見積り依頼フォーム よりお申し込み下さい。 (備考欄に「遮熱塗料のキャンペーン希望」とお書き添え下さい) |
※ 詳しい内容のお問い合わせも上記からお気軽にご連絡下さい。 |
フリーダイヤル
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